目次
1. はじめに
ウェブでの情報収集が一般化し、オンラインで顧客との接点を持つことが増えた今でも、テレアポはなお有効な新規顧客獲得の営業手法として各社が取り組んでいます。
全く接点がない見込み顧客に対して架電を行うコールドコールの場合は、テレアポで初めて会社や事業について認知してもらうことも多いでしょう。
オンラインでの情報収集が増えた今だからこそ、コールドコールでのテレアポのコミュニケーションは、顧客側にとってもより受け入れがたい手法になっているといえるかもしれません。
本記事では、法人営業においてテレアポを成功させるポイントをお伝えします。
2. テレアポが上手くいかない原因を理解する
テレアポが上手くいかない原因については、以下が挙げられます。
- 受付突破できない
- 担当者からアポが取れない
それぞれの原因について解説していきます。
受付突破できない
電話の受付では、担当者に直接つながらないことが多く見られます。
受付担当者を通過するのが難しいため、担当者に取り次いでもらえないことを前提にテレアポに臨むことが重要です。
担当者からアポが取れない
担当者につながっても、アポイントがすぐに決まるわけではなく、多忙な担当者には話を聞いてもらえないことが多いです。
テレアポで商談を成功させるには、高い営業スキルが必要です。
法人営業でのテレアポが難しい5つの理由
法人営業でテレアポが難しい場合、以下の5つの理由が考えられます。
- 1. モチベーション維持が難しい
- 2. 精神的な落ち込み
- 3. 単調な作業の繰り返し
- 4. 高いノルマと負担
- 5. 人手不足と業務過多
それぞれの理由について解説していきます。
1. モチベーション維持が難しい
法人営業におけるテレアポは、成功率が低く、繰り返し作業が多いため、モチベーション維持が難しい業務です。
モチベーション低下は効率や成果に悪影響を及ぼし、悪循環に陥ることもあります。
2. 精神的な落ち込み
法人営業のテレアポは、断られることのほうが多く、心理的なストレスがかかります。
モチベーションを保つためには、断られることを想定しつつ、定期的な休息やリフレッシュでメンタルケアを行うことが重要です。
3. 単調な作業の繰り返し
成功率が低い分、テレアポで商談を獲得するには膨大な数のリストに架電をしなければなりません。ときには拒絶の反応をうけながら、冷静に電話口の向こうの人の反応を分析し、架電を繰り返すことは、誰しもに最初からできることではありません。
4. 高いノルマと負担
目標が高く設定されすぎていると、達成の見込みがたたず、肉体的にも、精神的にも負荷がかかります。
5. 人手不足と業務過多
目標架電数に対して架電を行う人手が足りず、一人あたりの業務が重くなっている可能性もあります。
このように、テレアポそのものの性質上の難しさや、体制の不備によって担当者に負荷がかかることで、トークの改善や通電時の相手の反応の記録と分析が進まず、テレアポ施策がうまくいかないケースがあります。
3. テレアポ成功のための15のコツとテクニック
テレアポ成功のための15のコツとテクニックについては、大きく分けて以下3つに分けられます。
- 電話前の準備
- 電話中の対応
- 継続的な改善
それぞれの項目について解説していきます。
【電話前の準備】
テレアポの「電話前の準備」のコツについて、以下が挙げられます。
- 1. 精度の高い営業リストを使用する
- 2. 架電先企業のリサーチを行う
- 3. トークスクリプトを準備する
- 4. 断られた際の切り返しトークを用意する
- 5. テレアポの基本の流れを確認する
1. 精度の高い営業リストを使用する
リストに含まれる顧客情報やビジネスカテゴリ、店舗数など、アポイントを獲得したい顧客の優先度がスコアリングされ、ターゲットが適切に選定されているリストが理想です。
2. 架電先企業のリサーチを行う
電話をかける前に、相手の会社や担当者の情報を可能な限り調べてから架電します。電話口での確認事項が減り、本来会話するべき内容に時間をさける上に、また電話口の相手にも、相手のことを理解している方が当然よい印象を与えられます。
3. トークスクリプトを準備する
ターゲットに合わせて、トークスクリプトを準備して臨みます。
スクリプトがないと、架電担当者が各々の話し方をしてしまうため、テレアポの何が良かったのか・悪かったのかの判断がつきづらくなります。
営業の流れを記した台本があると、営業スキルの標準化も期待できます。
4. 断られた際の切り返しトークを用意する
スクリプトの一貫として、よくある断り文句に対する返答を準備しておきます。断られにくいトーク内容をスクリプトに組み込むことで、アポイント獲得の成功率を上げることができます。
5. テレアポの基本の流れを確認する
テレアポの基本的な流れを、架電チームで可視化し、共有することも成功率を高めるために重要です。
具体的に、以下が一般的なテレアポの流れです。
- 準備
- オープニング(最初の接触)
- ニーズの確認
- 提案
- クロージング
- フォローアップ
この基本的な流れを確認し、実践することで、テレアポの効率と成功率を高めることができます。
【電話中の対応】
テレアポの「電話中の対応」のコツについて、以下が挙げられます。
- 6. ビジネス向けの適切な話し方をする
- 7. 落ち着いたトーンで話す
- 8. セールス感が出ない言葉を選ぶ
- 9. 最初の説明を簡潔にする
- 10. メリットを簡潔に打ち出す
- 11. クロージングは工夫する
- 12. 架電するタイミングを工夫する
- 13. 電話で完結させようとしない
6. ビジネス向けの適切な話し方をする
当たり前のことですが、法人営業であればビジネス向けの丁寧な話し方を徹底しましょう。
7. 落ち着いたトーンで話す
テレアポでは、落ち着いたトーンで話すことで信頼感を与え、好意的に受け取られやすくなります。
聞き取りやすい抑揚やメリハリを意識し、相手に合わせた話し方と言葉遣いを心がけることが大切です。
8. セールス感が出ない言葉を選ぶ
営業活動の一環としてテレアポを実施することはよくありますが、過度にセールス色を出さないよう心がけることが重要です。
強引な売り込みに感じられると、相手が警戒してしまう恐れがあります。
9. 最初の説明を簡潔にする
最初の10秒でなんの電話なのかを理解してもらえなければ、その先の会話につながりません。最初の説明を、簡潔に、分かりやすくまとめましょう。
10. メリットを簡潔に打ち出す
最初の説明と同じく、メリットも簡潔に伝えることが重要です。
電話口の顧客の課題仮説に対して、どんなメリットが提供できるのか簡潔に伝え、アポイント獲得につなげます。
11. クロージングは工夫する
電話営業のクロージングでは、選択肢を二つに絞って提示することで、相手が決断しやすくなり、アポイントの成立率が上がります。
例えば、「午前か午後」「平日か週末」といった形で選択肢を提示するのが効果的です。
12. 架電するタイミングを工夫する
相手の業務内容や忙しい時間を考慮し、最適なタイミングで電話することが重要です。
業界ごとに適切な時間帯を狙うことで、接続率が向上し、無駄な電話や相手に迷惑をかけることを避けられます。
13. 電話で完結させようとしない
テレアポの目的は商談の成立ではなく、担当者との面会を取り付けることです。
電話で商品やサービスを詳しく説明しすぎると面会の機会を失うことがあるため、引きつける話し方で面会につなげることが重要です。
【継続的な改善】
テレアポの「継続的な改善」のコツについて、以下が挙げられます。
- 14. 学習の重要性を理解し実践する
- 15. 数をこなし、経験を積む
14. 学習の重要性を理解し実践する
営業職においてテレアポは、重要な役割を担う業務の一つです。
テレアポの成果は、営業職としての成功と密接に関連しています。営業で成功するためには、日常的な学びの習慣が欠かせません。
15. 数をこなし、経験を積む
アポを取れるようになるには、経験の数も重要です。
件数が多い分、1件1件のテレアポのPDCAができれば、かなりのスピードで経験値を積むことができるでしょう。
4. テレアポのマニュアル作成と活用
テレアポのマニュアル作成と活用については、以下が挙げられます。
- 効果的なマニュアルの特徴
- マニュアル例文の作り方3ステップ
効果的なマニュアルの特徴
効果的なマニュアルには、具体的なベネフィットを示し、相手のニーズを引き出す構成が重要です。
具体的な数値や過去の成功事例を活用し、全員が理解しやすい内容にします。
マニュアル例文の作り方3ステップ
マニュアル例文の作り方については、以下3つのステップがあります。
- 挨拶と自己紹介(オープニング)
- 商品やサービスの紹介・相手への質問(本題)
- アポイントの調整(クロージング)
まずは、基本となるスクリプトを作成することが重要です。あらかじめスクリプトを作成しておくことで、どんな状況でも安定して話を進めることができます。
5. テレアポスキル向上のための実践方法
テレアポスキル向上のための実践方法については、以下が挙げられます。
- ロールプレイングの実施
- 成功している人の真似をする
- 継続的な学習と改善
ロールプレイングの実施
トークスクリプトを用意し、部署内や社内でロールプレイを通じた練習を行いましょう。
社員一人ひとりが、第三者からの評価を通じて自身の強みや課題を理解し、それを活かしてテレアポのスキル向上を目指します。
成功している人の真似をする
テレアポで成功している人たちの話し方を観察し、自分のトークとの違いを理解することは非常に重要です。
特に、効果があると感じた要素は積極的に取り入れ、スキルのギャップを埋めていくことが大切です。
継続的な学習と改善
テレアポスキル向上には、継続的な学習と改善が必要です。
ロープレの場合、1回や2回の短期間の実施では、十分な効果を得ることは難しいです。成果を最大化するためには、ロープレを日常業務の一環として定期的に取り入れることが重要です。
6. テレアポを成功に導く心構えとモチベーション維持
テレアポを成功に導く心構えとモチベーション維持については、次のとおりです。
- テレアポを楽しむことの重要性
- 前向きな姿勢の維持方法
- 断られても気にしない心構え
テレアポを楽しむことの重要性
テレアポ業務でやる気を持続することは重要で、目標設定やチームの相互支援、自己成長の実感、成功体験の共有がモチベーション維持に役立ちます。
ポジティブな状態が続くと、チーム全体のパフォーマンスも向上します。
断られても気にしない心構え
テレアポは成功率が低いことが多いため、最初から「断られるのが普通」という意識を持って取り組むことが重要です。
営業電話に対して、受付担当者が担当者に取り次がないように訓練されている場合も多く、相手に直接つなげてもらうこと自体が難しい場合もあります。
7. まとめ
自社の商品やサービスを販売するためには、まずはアポイントメントを確保することが不可欠です。
自分が不快に感じることは、相手も同じく不快に感じる可能性が高いため、相手に寄り添う気持ちを持って電話を行うことが大切です。
今回の記事を参考にして、テレアポの成功率を高めてみてください。
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